『磁界』とは磁気が作用する空間の事で磁場とも言います。
磁界は磁石や電流の周りに生じます。
私たちの身の周りの洗濯機やテレビなどの家庭電化製品や送電線からも磁界は発生しています。
磁石の近くに砂鉄をまくとN極とS極の間を結ぶ幾つかの筋ができます。
これは磁界の働きによるものです。
この筋の事を磁力線と言い磁場の強いところでは密になります。
電荷のようにプラス、マイナスだけで存在することはなく、N極だけ、S極だけでは存在しないと考えられています。
方位磁石が常に南北をさすのは、地球自体が大きな磁石であるためです。
この地球の磁界の中で私達は生活している事になります。
地球の磁力を地磁気といいます。
例えば電気スタンドの電源プラグが抜けている状態では何も発生しませんが、プラグをコンセントに差し込むとコードには電圧がかかりその回りに電界が発生します。
そして電灯のスイッチを入れるとコードには電流が流れその回りに磁界が発生します。
電流を流すと、その周りに同心円を描くように磁界ができます。
磁界の公式な単位はT(テスラ)ですが一般的にはG(ガウス)を使います。
・主な単位換算
1[T]=1,000[mT](ミリテスラ)
1[mT]=1,000[μT](マイクロテスラ)
1[G]=1,000[mG](ミリガウス)
1[G]=0.1[mT]
1[mG]=0.1[μT]
1[T]=10,000[G]
世の中の全ての物質は原子という粒からできていてその原子の中には原子核があり、その周りを電子が回っています。
そして回ると同時に電子は自転(スピン)しています。
これらの動きによって磁力が発生します。
磁力は電子(電荷)が動くと発生するのです。
磁石には磁力がありますが他の物質に磁力が無いのは、磁石は原子の向きが揃っていて磁力を失わないのに対し、他の物質は原子の向きが均等にバラけていて、お互いの磁力を打ち消し合っているからです。
また磁石は切っても切っても磁石であるのは、原子の一つひとつが磁力を発生させてるからです。
どこを切ってもN極、S極が現れます。
原子を切断することはできません。
そして、片方がN極ならばもう片方は必ずS極です。
N極だけの磁石、S極だけの磁石というものはありません。